コーヒービター:14
「…あんたら何してるの?」 というモモコの声で我にかえった。依然として唇が重なったままだ。 よくイリスの方を見てみると眠りに落ちているようだ…。一旦イリスの体を引きはがし、近くの横たえさせた。 そして、パタパタと服についた埃を払うと、状況をかいつまんでモモコに説明した。 「なるほどね…。で、キスってねえ。なかなかイリスちゃんもやるわね。」 笑いながらモモコは言った。その状況を面白がっているようだ。 「なんで、私にキスをしたのかしらね…。酔っているとはいえ、ちょっと不思議よね。」 と私は困った表情をして言った。ほんのちょっと前のことのせいか、触れた唇が熱く潤んでいる。なんだろう、この胸の内の不思議なモヤモヤは。 それから、私とモモコはイリスが急性アルコール中毒になっていないか不安になり、スヤスヤ眠っているところを悪いが、起こした。 「ん…んん……」 「おはよう、イリス。」 と私が声をかけると、依然としてイリスはボーっとしているようだ。目が覚めたのでおそらくアル中というのはないであろう。 「はい、お水」 と、傍にいたモモコがコップに入ったお水を渡して、飲ませた。コクコクと飲み干し、少し意識を取り戻せているがまだ眠たさそうだ。 「おはよう……ございます…ふぁ。」 軽くイリスは伸びをしつつあくびをした。 そして、私はさっきのことをイリスにきくことにした。
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十四話終了ということで。急性アル中というのは本当危ないらしいですね。因みに生チューではないですよ(何
体にアルコール分が多くなるので、水を飲ませた方が良いとかどうとか。朧気な知識ですが。