文学少女シリーズレビュー(注:ネタバレ)


まず、このレビューを読む前に留意して頂きたいのは
 
・たいしたレビューじゃないです(笑)
・私は『このライトノベルがすごい!』(宝島社)の各年号ともに読んでいないこと。
・私はまだ他のレビューなどを読んだりしていません。あくまで自分の主観です。
・あくまでシリーズを通してのレビューでかつ、読み直しを行なっていないため、きちんとしたレビューではないこと。
・上記の点において、「死にたがりの道化」を読了したのが、2008年4月。「神に臨む作家」を読了したのが2009年1月であること。
 
これらを踏まえた上で温かい目でこのレビューを読んでいただけることをお願いいたします。
 
 
ネタバレを含むので『続きから読むボタン』を押してどうぞ。(外部リンクからこられた方、最初から表示されています。気をつけて読まれてください。)
 
 
 
 
 ストーリーについては読まれていることを前提に話を進めたい。
  
 ストーリー進行はいわゆる「見立て」。事件が発生して、とある文学作品と同じようにストーリーが進んでいく。その中で井上心葉は、過去の本人のトラウマとなっている井上ミウと対峙して、様々な事件もしくは自己を解決していく。
 事件を解決するのは基本的に遠子先輩。推理するのではなくて、あくまでも「文学少女の想像」。※最終巻でのみ心葉が解決。
 第一巻であれば太宰治の『人間失格』と同じようなストーリー展開を追って、その中で事件を解決していく。この場合は、竹田千愛が、遠子先輩が自分のおやつのために勝手に作った恋愛相談ポストが原因だったんだけれども。無論ここから、最終巻まで主人公井上心葉と絡んでいくのだが。
 第一巻エピローグの遠子先輩の心葉へのセリフ「ねぇ、心葉くん……いつか小説を書いてね。(以下略)」は最終上下巻にうまく張った伏線だったなぁと。
 自分が一巻を読んだときはこのセリフにやはりときめくものがありましたし、心葉の心情的にも最終的になんだかんだ小説を書き始めるのかな?と思いました。
 勿論最終的には彼は小説を書き始めるのですが、彼女のあのセリフがここまで重くなるとは思いませんでした。けれども、「変化」を受け入れるという面から、遠子とななせのどちらかを選ばなくてはならない二律背反的な側面でも、最善であったと私は言いたい。
 
 遠子先輩に関しては描写もそうですが、野村美月先生がかなり力入れてたんじゃないかなぁと。まぁメインヒロインであるのは勿論ですが、他キャラと比べてとても感情移入しやすく、それでいて綺麗な人でした。
 「月花を孕く水妖」のエピローグで、遠子先輩が死んじゃうのではないのか、そんな含みを持たせた締め方や、最終巻などでの叶子の遠子への態度から死んじゃうじゃないのかとそうハラハラしながら最後の最後まで読んでいました。でも、そんなことはなくホッとしております(笑)
 
 
本当は、ななせ、美羽、芥川君、麻貴先輩とかも交えて考察とかしたかったんですが、今の所これが限度^^;
読まれることをおすすめします。そして文学にハマるキッカケにもなるのではないでしょうかw
 
最後に、遠子先輩可愛いよ遠子先輩。