コーヒービター:2

そこには見知らぬ女の子が立っていた。
私より小さめで軽くほっそりとした体に、白く透き通る肌。なんの飾りもない黒髪のロングヘアー。歳はどれぐらいだろうか…15歳かそれ前後かもしれない。
そして、透き通るような青い眼。その眼は、私の部屋の入り口ごしにまっすぐと私を見つめていた。
例えるなら、お人形さんと言った表現が正しいかもしれない。

それにしても、なんで私の部屋いや、私の家に全く知らない女の子がいるのだろうか。私の家といっても1DKの小さいアパートだけど。
このまま見つめあっていても仕方がない。
「ねえ…あなたのお名前は?」
無表情に近い表情を変えずに女の子は言った。
「私は、イリス。イリス・レインコラード。あなたの名前は?」
見た目のように透き通り、まっすぐとした声だった。この子は外国人なんだ。
「初めまして、イリス。私の名前は彩(アヤ)。明地(アケチ)彩。大学1年生で、この家に住んでいるの。」
笑顔で私は言うと、イリスっていう子も笑顔で返してくれた。笑ってもやっぱり綺麗で、なんというか上品という言葉がとっても似合う。
「で、聞きたいんだけど、なんで私の家にいるのかな…?」
極力私は表情を崩さず、優しい言葉で聞いてみた。イリスは少し表情が元に戻った。
「これは、言わないといけないこと?」
私はこの返事には、少し驚き戸惑ったが、
「できれば、答えて欲しいかな…?義務とは言わないけど、お風呂からあがったら、いきなりあなたがいるのだから。」
少し思慮をするような仕草をした。だが、すぐに
「分かったわ、じゃあ言うわ…」
そして、私はイリスという子からさっき言われた返事以上に不思議な返事をされる事になる。




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というわけで第二話終了です。
後書きとしては、ちょっと長くなっちゃったかな?といった感じ。まぁ、今週から冬練習入るので、書ける期間が短いのでいいかもしれないね。
参考としまして
イリス(1)
イリス(2)
でも。